車高調学

基礎知識

スピリットの単筒式と複筒式との違い

サーキット生まれのスピリットの車高調はすべて単筒式で製造しています。それは、単筒式は放熱性に優れ低速域から正確な減衰を発生し、違いがわかり易いというメリットがあるからです。 複筒式は純正形状のショックアブソーバーはこの方式です。複筒式は字の通りシリンダーが二重になっていて、低圧で作れストローク量も確保できますが、サーキット走行には圧倒的に単筒式が向いているとスピリットは考えます。
 

倒立式と正立式

  • 倒立と正立の違いは真っ直ぐに立っているか逆さまに立っているかの違いなんですが、見た目が倒立式は逆さまになっているように見えないので構造をご理解頂けない方がよくいらっしゃいます。上の図右側を御覧くださると良くわかると思いますが、倒立式は正立のショックを逆さまにしてアウターケースに差し込んで逆さまに使用します。
  • スピリットでは倒立式はピストン径がΦ35、正立式のピストン径がΦ44でシリンダーケースは共通のΦ52の太さの物を使用しています。
  • ダブルウィッシュボーンやマルチリンクのタイプには倒立式は使えません。倒立式はストラットタイプのサスペンションだけに使用が可能です。

ネジ式車高調と全長調整式車高調

全長調整式は俗にフルタップと呼ばれます。これはシリンダーケースに上から下までネジが切ってあり、下側にアンダーブラケットをねじ込み車高調整ができるタイプでスピリットはすべてこの全長調整式の車高調を販売しています。
それとは反対にネジ式車高調と呼ばれるタイプはシェルケース本体の上部に10cmくらいのネジが溶接してあり、別付けのアンダーブラケットはありません。ネジ式はスプリングのプリロードを変えて車高を調整しますが、全長調整式は下側のブラケットで車高を調整するためプリロードの変化がありません、そのため乗り心地に変化がないというメリットがあります。
これはヨーロッパの企画で全長調整式が販売できないのでネジ式車高調というものがヨーロッパ車用の車高調に多い理由なのですが、日本製でも複筒式はネジ式が多いですね。
20年以上前にはネジ式車高調が全盛でしたが、現在は単筒フルタップ式車高調が一番ベストだと考えています。

スピリットオリジナルバンプラバー

通常バンプラバーはウレタン製がほとんどでその硬さ(硬度)はかなり硬いものがほとんどです。バンプラバーの役割はストロークが足りなくなりピストンが底突きし、故障を引き起こす事を避けるためバンプラバーでストロークを抑える事が目的で使用されますが、スピリットのバンプラバーはゴム製で非常に硬度が柔らかく設定されています。先端の細い部分は手でつまむことができる程柔らかく、バンプタッチした時ムニューっと潰して衝撃を吸収する事を目的にしています。なので、飛躍的に乗り心地やコーナリングでの扱い易さがウレタン製のバンプラバーとは格段に違いを発揮します。そして、スピリットのバンプラバーのと最大の特徴はカットして長さ調整が容易にできるという点です。

ブラケットの緩み止

スチール製のブラケットは緩み易くスピリットではブラケットとロックシートをテーパー状(斜めにカットする)にすることによって緩まないロックシートを投入してきました。
ちょっとした細かなパーツにも配慮しています。

スピリット車高調ブラケットスピリット車高調ロックシート

スピリットニードルベアリングシート

詳細
・NTN製高荷重用ニードルベアリング採用
・ベアリング鋼ベアリングプレート上下使用
・ダストの侵入を防ぐベアリングカバー付き(一品づつ手仕事で絞り加工、腐食に強いステンレス製)
・水の侵入を防ぐフッ素オイル塗布
使用効果
・ストラット式
 スプリング回転時の異音の軽減 上部アッパー側に装着
 スプリング伸縮時の回転運動によるフリクションの軽減 上下スプリングシートに装着
・ウィッシュボーン、マルチリンク式
 スプリング伸縮時の回転運動によるフリクションの軽減 上下スプリングシートに装着
寸法
内径:Φ64.5 (注)他社製のスプリングシートに組み合わせる場合は内径をご確認ください。
         内径がきつい場合は下側カバーを外してご使用ください。
外径:Φ92
厚み:6mm (注)他社製のスプリングシートに組み合わせる場合は、ニードルベアリングを
         組み合わせた状態でスプリングシートとスプリングのかかり具合をご確認ください。

ニードルベアリングシートニードルベアリングシート

ピロアッパーとラバーアッパー

ラバーアッパーマウントは走行中のコーナリングで横Gがかかるとラバーアッパーの場合ゴムですから当然ヨレが発生します。 キャンバー角が減少するという症状が発生してアンダーステアを引き起こします。ピロアッパーマウントはゴムでシャフトを固定するラバーマウントに対してピロボールでシャフトを固定するため動きが少なくダイレクトに操作ができるというメリットはありますが、街乗りでは音が出易いとか乗り心地の低下の原因にもなりますので、使用目的にあったアッパーマウントをご使用ください。
ですから、ストリート主体でお考えでしたらノーマルアッパーに対応させるかスピリットのラバーアッパーマウントをお選びください。


左からピロボールキャンバー角度調整式、真ん中がピロボール固定式、右側がラバー(ゴム)固定式のそれぞれアッパーマウントです。

TEL. 042-516-9550 FAX.042-516-9546
株式会社スピリットパフォーマンス